| ――鈴木さんは、通産省時代は情報通信政策に携わり、その後慶應大学では環境情報学部で教鞭をとられていました。今は政治家として活躍されているわけですが、現在のインターネット環境をどのようにご覧になっているのでしょうか?
インターネットの草創期には、「インターネットとは、哲学である」という考え方、魂と言ってもよいと思いますが、それが携わっている人たちの中に浸透していたと思います。これは振り返ってみると、「中央集権の哲学」から「自律分散協調の哲学」への転換を、インターネットそのものが具現化していたということでしょう。
ところが、インフラが整備され、社会への普及度が上がるにともなって、かつては強く意識されていた「哲学である」という部分が薄れてきていると感じます。当初から活動してきた人たちを「第一世代」とするなら、NetWorld+Interopが歩んできた10年のうちに、「第二世代」「第三世代」という新たな世代の人たちが生まれてきました。その結果、ネットワークを取り巻くビジネスとしては大きく成長しましたが、一方で「自律分散協調」の魂は失われつつあります。
NetWorld+Interopが11年目を迎え、新たな時代へ踏み出すことになる今年は、もう一度この「魂」を取り戻す必要があることを、強く言い直したいですね。
インターネットによってもたらされるものは、産業の革命ではなく、社会の革命です。そのためには、高い志が必要なのだということを、改めて感じてほしいと思います。 |