昭和の時代、「オーディオマニア」と呼ばれる人種がいた。音楽をできるだけ「良い音」で再生することに血道を上げるやつらのことだ。良い音というのは人によって微妙に違うのだけど、でもみんなが求めるのは「High Fidelity」(高忠実度)だ。レコードに入っている音をどこまでそのままの形で取り出せるかということである。
そのために、再生に関わる装置を全部吟味する。アンプやスピーカーはあたりまえで、いつかは装置をつなぐケーブルにこだわるようになる。「99.99(このあとの9の数を競う)%の無酸素銅」なんていいだすのだ。
ご多分に漏れず、わたしもかつてオーディオ少年だった。資金がないからメーカーやショップのリスニングルーム(試聴室)通い。それで秋葉原に行っているうち、ちょうど登場してきたコンピュータの方にぐれていってしまったんだけど。いまではMP3プレイヤーで喜んでいるようなていたらくである。
でも、ときどき昔の血が騒ぐことがある。今回もそうだ。
「ネットワークのケーブルって、いい悪いはあるんだろうか。ケーブルによって『音』は違うのかな。」
いや、もちろん「音」じゃないのはわかっている。つまりケーブルによってどのくらいFidelityが変わってくるんだろう。専門家からみれば笑っちゃうような話だろうけど、わたしはいままで気にしたことがなかった。元オーディオ少年としてこれは許されない。聞きにいくことにした。
というわけで、NetWorld+Interopのプロデューサーである、メディアライブ・ジャパンの佐藤孝事業推進本部部長にお話を伺った。いまホットなのは光ファイバーケーブルなので、話はそれが主体となる。 |